元少年の上告棄却 死刑確定へ

 山口県光市で1999年に母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(30)の差し戻し上告審で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は20日、被告の上告を棄却する判決を言い渡しました。これにより、2008年4月の広島高裁差し戻し控訴審による死刑判決が確定します。

 光市母子殺害事件として知られるこの事件、1999年(平成11年)4月14日の午後2時半頃、排水検査を装って山口県光市の社宅アパートに強姦目的で侵入。女性を引き倒し馬乗りになって強姦しようとしたが、女性の激しい抵抗を受けたため、頸部を圧迫して窒息死させた後女性を屍姦し、傍らで泣きやまない生後11カ月の娘を床に叩きつけるなどした上、ひもで首を締めて殺害。そして女性の遺体を押入れに、娘の遺体を天袋にそれぞれ放置し、居間にあった財布を盗んで逃走したというもの。

 1審の山口地裁は無期懲役の判決を下し、2審の広島高裁も検察の控訴を棄却。しかし、最高裁は広島高裁の判決を破棄して審理を高裁へ差し、差し戻し審では死刑判決が下っていました。

 実に5回の裁判が行われ、やっと判決が確定しました。それでも、犯行時年齢が18歳1ヶ月でも死刑判決が下った判例出来たことと、それまでないがしろにされていた被害者の権利がかえりみられるようになった事等、意義の多い裁判ではありました。