ルノー、カルロス・ゴーン会長兼最高経営責任者を解任へ

 フランスの自動車大手ルノーは、会長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏を解任する見通しとなりました。

 ゴーン氏は金融商品取引法違反や特別背任などの容疑で逮捕され、日産自動車と三菱自動車の会長を解任されていましたが、日産自動車株の36%余りを握り、日産や三菱と3者連合を組むルノーでは役職に留まっていました。

 ルノーはかつてフランスの国営企業で、民営化以降も筆頭株主はフランス政府。ゴーン氏の解任はフランス政府の意向と見られています。

 ゴーン氏の逮捕を受けて、日産自動車と三菱自動車は会長職を解任。ルノーは不正を完全に認定できていないとして、保留。日産自動車はゴーン氏の解任を求めて内部調査の資料を提示して経緯を説明しようとしましたが、ルノーは説明を受けること自体を拒否、両者の間で溝が深まっていました。

 これで溝が埋まるのか、と言うとそう簡単な話ではありません。例えば、日産自動車とルノーは互いの株式を持ち合う対等なアライアンスの形を取っていますが、フランスの国内法によって日産自動車はルノーへの議決権を行使できません。しかし、ルノーは日産自動車の議決権を行使できるため、事実上日産自動車を傘下に収める形になっています。

 フランス政府もルノーも、自らが優位を保つ形で日産を傘下に置きたいのですが、当然日産はこの不平等な状況を変えたい。ゴーン氏の逮捕は、日産にとってまたとない絶好の機会です。