円谷プロの勝訴確定

 「ウルトラマン」関連グッズを海外で独占販売できる権利を第三者にも許したのは契約違反だとして、企画デザイン会社「ユーエム」(東京都港区)が円谷プロダクション(世田谷区)に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)は、ユーエム社の上告を受理しない決定を下しました。これにより、同社の請求を棄却した二審の知財高裁判決が確定します。

 ユーエム社は、「円谷プロは海外での独占利用権をタイ人社長に与えたのに、大手玩具会社にもその権利を与えており、契約違反でタイ人社長に賠償義務を負う」と主張。その賠償請求権をタイ人社長から譲渡されているとして、円谷プロに賠償を求めていました。
 一審は円谷プロに約1600万円の支払いを命じていましたが、二審は「タイ人社長は大手玩具会社から1億円を受け取ってすでに権利を放棄している」と認定。そもそもタイ人社長に損害が生じていないとして、請求を退けていました。
 そもそもタイ人社長に海外での独占利用権を与えた、と言うのが円谷プロの大失敗だったのですが、勝訴出来て何よりです。

元少年の上告棄却 死刑確定へ

 山口県光市で1999年に母子を殺害したとして殺人や強姦(ごうかん)致死罪などに問われた当時18歳の元少年(30)の差し戻し上告審で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は20日、被告の上告を棄却する判決を言い渡しました。これにより、2008年4月の広島高裁差し戻し控訴審による死刑判決が確定します。

 光市母子殺害事件として知られるこの事件、1999年(平成11年)4月14日の午後2時半頃、排水検査を装って山口県光市の社宅アパートに強姦目的で侵入。女性を引き倒し馬乗りになって強姦しようとしたが、女性の激しい抵抗を受けたため、頸部を圧迫して窒息死させた後女性を屍姦し、傍らで泣きやまない生後11カ月の娘を床に叩きつけるなどした上、ひもで首を締めて殺害。そして女性の遺体を押入れに、娘の遺体を天袋にそれぞれ放置し、居間にあった財布を盗んで逃走したというもの。

 1審の山口地裁は無期懲役の判決を下し、2審の広島高裁も検察の控訴を棄却。しかし、最高裁は広島高裁の判決を破棄して審理を高裁へ差し、差し戻し審では死刑判決が下っていました。

 実に5回の裁判が行われ、やっと判決が確定しました。それでも、犯行時年齢が18歳1ヶ月でも死刑判決が下った判例出来たことと、それまでないがしろにされていた被害者の権利がかえりみられるようになった事等、意義の多い裁判ではありました。